弊社では溶接機に関連したメカトロニクス商品を製作している。
その中のひとつに巻取り装置がある。(※現在は、取り扱いがございません)
線材をきれいに巻取るためにリールを動作させるトラバース制御と言うものである。
巻取り回転とトラバース動作のタイミングが制御のポイントで、 かつリールのサイドで少し停止して巻崩れを防止することも重要になる。
巻取りスピードや多種の線材の幅、リール幅にも対応しなければならないのだ。
現在はシーケンサでパルスモータを制御して巻取り回転とトラバース動作を同期させるプログラムを組んで作っている。
※1回転で線材の幅分トラバースするような制御となる。
この同期制御がそこそこ厄介で、 簡単に制御できるシーケンサのユニットを各メーカ販売しているのだが、このユニットが高価なのだ。
しかも専用のソフトを使っていろいろ複雑なので、決して簡単と言い切れるかも疑問である。
私どもの装置はコストがかからないことが前提で製作したため、 安価なシーケンサ1台でシンプルなプログラムを組合わせて制御している。
先日テレビを見ていたら、ゴンドラのワイヤーをトラバース制御してきれいに巻取る装置が出てきた。
我々の装置から見れば、とても巨大だ。
その装置にはコンパクトにつくる課題があるみたいだ。
トラバースをモータで制御すると巨大になるのだと思われる。
同期制御はハート型のカムのようなモノを使って巻取り回転と同期させる方法なのだ。
ハートの溝と突起がリールのサイドの巻崩れを防止している。
映像を見るとうまくトラバースしていてきれいに巻き取れている。
しかも、従来機に比べてかなり軽量化されているみたいだ。
出来上がった装置を見るとシンプルで確実な方法にみえるが、 たぶん技術者はそうとう頭をひねったに違いない。
ちょっと興味を持ったので記入してみました。
※アニメはゴンドラのワイヤー巻取り装置のイメージです。