福井県の鯖江市(とその近辺)は、メガネフレームの生産が日本の90%と言われている。大きな眼鏡工場から家族で経営している工場までさまざまな工場が点在している。

マイクロ電子もこのメガネの街に金属フレームを接合するための抵抗ロウ付け装置を納入させていただいている。この街ほど微細型スポット溶接機が浸透してる町は他にないように思う。ホチキスでも使うように金属をスポット溶接している。

あんまり普通に使っているので、スポット溶接の便利性を説明することが 日常の仕事になっている私にとっては不思議な気分になってしまう。金属片が外れてたり、一般の家庭では修理できないモノが鯖江市の家庭では、普通に修理されているかもしれない。

メガネの生産も多聞にもれず中国の工場でとっても安価に日本に入って来ているので、 経営は大変なようだ。
どこかの宣伝のように「メガネは顔の一部です。」という人間にとって、 「かけやすいメガネをかけたい」といつも求めているがなかなかないのが現状だ。

メガネの販売店はフレーム(ツルや鼻パット)の調整でフィットさせることができると言うが、 私の顔が特殊なのか、今まで合ったためしがなく、フィットしない旨を伝えると、あまりいい顔をしないので、 結局合わないまま数十年メガネを使っている。
オーダーメガネという触れ込みでフレームを作ってネット販売しているところも増えているようだが、 関東近辺の眼鏡屋さんがやっているので、ちょっと残念な気持ちになる。内容を見るとフィットと言う観点でなく、特殊なデザインと言う志向が強いように思える。

オーダーメガネというとヤクルトの古田監督がしているようなスポーツメガネが有名だが、ふちのあるメガネがほしい人も大勢いると思う。
顔に合わせてフィット感の良いメガネフレームを作れるとなると、 日本では鯖江市の職人さんによる手作りという事になるだろうと思う。
工場のプロたちが発信するフィットするメガネがあったらどんなにいいだろうか?

中国からの輸入増大による苦肉の策から生まれる付加価値でなく、 ユーザのニーズに応える付加価値であればそれは鯖江ブランドとなるのではないだろうか?

話題が溶接とはちょっと離れてしまったが、 微細スポット溶接でつながっていることと長年のメガネユーザーとして、 鯖江市のメガネ技術が一般ピープルに届き、街の発展につなれば良いことだと思わうのだが・・・・・
是非そうなってほしいと願うばかりである。