抵抗ロウ付について

抵抗溶接電源を利用して、ワークに通電させ、ワークの固有抵抗と接触抵抗で発熱させることで、
ロウ材を溶かしてロウ付けする工法です。

アニメは交流溶接電源を利用した方法ですが、ロウ材のつけ方やワークのサイズによっては
MIROやインバータを用いてロウ付けすることも可能です。
抵抗ロウ付の良いところとして、ロウの溶解に応じて電極が追従することです。
溶けた分だけ押し込んでいくので、毛細管現象のようにロウが隙間に浸透し、ぬれて行くのです。
少ない隙間に満遍なくロウが回っていきます。
ワークによっては少ないロウ材と短い加熱時間で作業を終了させることが出来るのです。
また、セッティングを終了させると、ベテランの技術力を要すことなく、誰にでも簡単に作業が出来ます。
電極は水冷などの処置を施すことで、常に一定レベルの温度から上昇させることになり、連続運転のときにも、現在温度を気にしながらワークの色などで温度を判断しなければならないバーナーの使用とは異なり、簡単に作業することが出来るのも利点と言えるかもしれません。

欠点としては、電極にフラックスなどが着くことでの掃除や、ロウ材をセットするときの不通電が作業を妨げます。
しかし、フラックスはバーナー加熱で使用する量に比べて、薄く、少なくでぬれるワークも多いのです。
一般的に抵抗ロウ付でも、フラックスを多く使いすぎの傾向にあるようです。
フラックスやロウ材の量をコントロールすることで防げるケースも多々あるのも現状のようです。

ワーク形状、ワークサイズ、材質、ロウ材、フラックスなどにより使用電源や治具が異なってきます。
ご相談いただければ、ワークテストをさせていただきます。
効率の良い作業のお手伝いが出来ればと思っています。
接触する加熱なため、ワークに傷がつくことは否めません。
しかし、貴金属、メガネなどにも抵抗ロウ付けは使われており、工夫次第で安定性のあるロウ付を可能にします。
装置も安価で操作も簡単です。
まだまだ抵抗加熱ロウ付のニーズが世の中に多くあるのではないかと思っています。
小さなロウ付などお困りのワークがあれば、是非トライさせていただければと思っています。

高周波熱源を利用したロウ付けもご相談承っています。

※電源の選択など、ご相談いただければアドバイスさせていただきます。