電池のタブ付けをスポット溶接する場合にいくつかの問題があります。
マイクロ電子では以下の工法を提案しています。
アニメの通電はNDWBウェルダを使っています。
※NDWBウェルダはMIROウェルダを電池タブ付け用に当社とナグシステム(株)が開発したオリジナル溶接電源です。
異種金属のシリーズスポット溶接による左右ナゲットの大きさのばらつきを防止する。
異種金属でシリーズ溶接する場合、ナゲット形成時にジュール発熱以外に2つのナゲット形成部にペルチェ効果による発熱と吸熱が起こります。
このことで、左右のナゲットの大きさがばらついてしまうのです。
アニメのように立ち上がりの速い矩形パルスをプラス→マイナスに通電して、直後(100μs後)にマイナス→プラスに通電することで、ナゲットの大きさをほぼ同じにすることができるのです。
第1パルス時のナゲット形成
第1パルスでは右側のナゲットが小さくなっています。
第2パルス時のナゲット形成
第2パルスで逆方向から強めの通電を行うことでナゲットのサイズが均一化されます。
第1パルスよりも第2パルスのパワーを大きくすることもナゲットの大きさをそろえる要因となります。
さらに100μsの休み時間の後に第2パルスが逆方向に出力できることも重要な原因のひとつです。
100μsの休み時間は第1パルスでナゲットが完全に形成される前に第2パルスを出力することができるのです。
一般的な極性切替器のような装置ではナゲット形成後の第2パルスとなり、製品強度に耐えうる溶接ができるかさえ疑問が残ります。
NDWBウェルダ(矩形波溶接電源)は上記の問題を解決する溶接電源と言えると思います。
電池内部が空洞のため、加圧が安定しない。
電池の内部は空洞になっていて、その上から加圧をすることになります。
加圧が強いと電池自体がゆがんだりします。
加圧を安定させるための制御機構が重要になってきています。
ばね下を軽量化した追従機能。エアー加圧のタイミングをCPU制御コントローラで対策。独立加圧型。などを組み合わせた溶接機構部を使用することで、電池のような空洞のワークにも対応することができるのです。
当HP内の製品案内やMIROウェルダについて・MIRO波形(矩形波)と単相交流波形の比較も参照ください。
※電源の選択やサンプル実験など、ご相談いただければと思います。