■溶接セッティング(溶接条件)について 【概 要】 抵抗溶接でセッティング(条件出し)は良い溶接を管理するに当たってとっても重要な要素です。 抵抗溶接はこの溶接セッティングまでが大変な作業ですが、一度決まってしまえば、溶接状態がほぼ安定するのです。 だけにこの溶接セッティングをマスターすることが、抵抗溶接を使う上で非常に重要なのです。 抵抗溶接は基本的に2つのワークを溶接ヘッドの上下電極で挟みこみ、加圧力をかけて、大電流を一定時間流します。 2つのワークの抵抗部分に大電流が通過してジュール熱が発生します。 そのジュール熱で金属は溶け、溶けた瞬間に、溶接ヘッドにより金属が押しこまれます。 この溶接ヘッドの押し込みで、溶けた金属部分が融合して凝固します。※凝固部分をナゲットと言います。 凝固した部分で2つの金属が接合されたことになります。 この流れが抵抗溶接の基本的なしくみです。 ![]() 【パラメータ】 抵抗溶接のセッティングの3台要素と言われる電流値(I)・通電時間(t)・加圧力の値を決定することでコントロールすることが出来るのです。 「強度」「外観」(変形状態、打痕、変色状態など)をコントロールするのです。 もちろんすべてが網羅された溶接であれば言うことはないのですが、すべては非常に難しいことなのです。 「強いが外観が良くない」「やや強度は落ちるが、外観がいい」など使用するワークにあわせて折り合いをつける必要が出てきます。 どの状態で溶接するのかと言うのが溶接セッティングの重要なポイントのような気がします。 もちろん溶接が出来る、出来ないという問題が最重要課題ですが・・・・。 ここでは電源やヘッドの選定から、調節までを含めて「溶接セッティング」と呼びたいと思います。 【理 論】 抵抗溶接のセッティングは大まかに言うと電流値(I)・通電時間(t)・加圧力(抵抗)を決定することを言います。 このことはワークの抵抗間に発生するジュール熱をコントロールすることを意味します。 ※ジュール熱とはある抵抗に電気を流すと発生する熱のことを言います。 物理の公式 P(J/s)=電流(I)x 電流(I)x 抵抗(R) オームの法則で導き出すことが出来ます。 Q(J)=P(J/s)x 通電時間(s) 上記公式より、電流値、抵抗値、通電時間を決定すると理論上、抵抗部の発熱(ジュール熱)をコントロールできることになるのです。 あくまで理論上で実際の溶接の時には多くのファクタが絡んできます。 この3つの要素(電流、加圧力、通電時間)が溶接セッティングの基本要素になるのです。 【電流の発生】 電流は溶接電源と溶接トランスで発生させます。 溶接電源には交流式、コンデンサ式、インバータ式、MIROなどがあります。 この電源の種類でも溶接状態は大きく変化します。 電源の特徴は別のページを参照いただきたいと思います。 ●主な溶接電源の種類(特性は各ページにて参照ください。) 1.交流式溶接電源 2.コンデンサ式溶接電源 3.インバータ式溶接電源 4.トランジスタ式溶接電源 5.MIRO式溶接電源 ※お戻りのときはご使用のブラウザーの「戻る」でお戻り願います。 【抵抗と追従】 加圧力によって2つのワークの抵抗値が決定します。加圧力が高いほど抵抗値は低く、加圧力が低いほど抵抗値は高くなります。 2つのワークがより密接に強く合わさっているときは抵抗値が低く、通電しやすい状態と言えるのです。 加圧が強すぎて電流に対して抵抗が少なすぎると、電流はただ通過してジュール熱を発生させることが出来ません。 抵抗が大きすぎると電流が通過できなくてスパーク(爆飛)してしまいます。 ナゲットが形成される加圧力を見つけることが重要になるのです。 【概要】の部分で溶接ヘッドの押し込みと記入しましたが、電極の追従性と呼ばれています。 ナゲットが形成されるのは瞬間のことで、とっても短い時間なのです。 その短い時間で溶けた金属を押さなければなりません。 瞬時に電極が着いていくスピードが重要なのです。 微細ワークの場合は特に時間が短いので追従の善し悪しがとっても重要なのです。 そのため、各メーカーが追従性の良い溶接ヘッドを作る努力をしているのです。 溶接ヘッドについても参照ください。 ※お戻りのときはご使用のブラウザーの「戻る」でお戻り願います。 上記の要素を踏まえて溶接セッティングをしていくことが良い溶接セッティングを見つけることだと思います。 溶接セッティングでお悩みの方の参考になれば幸いと思います。 この他にも様々な要素がたくさんあります。 少しずつ、具体例などを含めて、掲載していきたいと思います。 質問や疑問がありましたら、ご連絡いただきたいと思います。 今後の展開のなかで、掲載し多くの方に抵抗溶接をご理解いただければ幸いだと思っています。
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